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もう、『座りなさい』と叱らなくていい。バリ島の海と棚田が、過敏な神経を鎮めてくれる学校の, Sancaya Indonesiaが描く、海と緑と教育の奇跡

Sancaya Indonesia

バリ島の南西部、タバナン(Tabanan)。 ここは、「バリのグリーンハート(緑の心臓)」と呼ばれるほど美しいライステラスが広がる場所として知られています。 しかし、Sancaya Indonesia(サンチャヤ・インドネシア)の魅力は、その緑だけにとどまりません。 この学校が建つのは、緑のカーペットの先に、どこまでも青いインド洋が見渡せる、まさに「絶景の特等席」。


振り返れば聖なる山、目の前には輝く海。 心地よい海風(シーブリーズ)が稲穂を揺らしながら教室へと吹き抜けるこの場所で、教育の常識は静かに、そして美しく覆されています。


なぜ、この「海と緑の境界線」でなければならなかったのか。 絶景が子供たちの「脳」と「心」に及ぼす魔法と共に、その全貌を解き明かします。



高い建物がゼロの解放感。海も見えます!
高い建物がゼロの解放感。海も見えます!



1. ロケーション:海風と波音が、脳を「チューニング」する

〜水平線を見つめるというセラピー〜


Sancayaの教室からふと顔を上げれば、そこには圧倒的なパノラマが広がっています。 視界を遮るもののない水平線。そして、風に乗って微かに届く波の音。


この「オーシャンビュー」は、単なる贅沢ではありません。これこそが、Sancayaが実践する教育の重要な装置なのです。


現代の子供たちは、スマートフォンやタブレットなど「近くの平面」ばかりを見て過ごし、眼球運動や遠近調節の力が弱まっています。 しかしここでは、授業の合間にふと海を眺めるだけで、子供たちの目は数キロ先の水平線を捉えます。


「広く、遠くを見る」こと。 そして、海風に含まれるマイナスイオンと、1/fゆらぎを持つ波の音に包まれること。 この環境そのものが、過敏になった子供たちの神経(ニューロ)を鎮め、脳を学習モードへと切り替える「最強の天然セラピー」となっているのです。



学校の創立者のナビラさん。ご自身もADHDでつらいご経験をされてたそうです。
学校の創立者のナビラさん。ご自身もADHDでつらいご経験をされてたそうです。

2. 「座りなさい」と叱る前に、風を感じる

〜絶景の中で整える学習ピラミッド〜


この絶景の中で行われるのは、読み書き計算だけではありません。 Sancayaには、小児理学療法、言語療法、神経感覚療法の専門家が常駐するクリニックが併設されています(2026年6月より一般開放予定)。


ここで重視されるのは「学習ピラミッド(Learning Pyramid)」の土台作り。 「じっと座れない」「集中できない」といった課題に対し、教師は叱責ではなく、海が見える庭でのセラピーを選択します。


不安定な足場でバランスを取りながら、海風を全身で感じる。 広大な景色の中で身体感覚(ボディ・イメージ)を統合する。


「身体というOS」をこの大自然で整え、「学習というアプリ」を教室で起動させる。 海と緑に囲まれた開放的な環境だからこそ、子供たちは萎縮することなく、のびのびと自分自身を取り戻していくことができるのです。


じっくり少人数制で取り組む教室の姿
じっくり少人数制で取り組む教室の姿

3. 15人の生徒と24匹の動物たち。競争のない楽園

〜自然界に学ぶ、共生(コラボレーション)〜


現在、この絶景の学び舎には15人の生徒(男の子12名、女の子3名)が通っています。 彼らを支えるのは3人の先生と専門家チーム、そしてキャンパスに暮らす20匹の保護猫と4匹の保護犬たちです。


ここには「隣の子より良い点数を取る」という競争はありません。 あるのは、寄せては返す波のような、ゆったりとした個々の成長リズムだけです。


【海と大地の給食】 提供されるのは、タバナンの豊かな土壌で育ったオーガニック食材を使った「グルテンフリー・カゼインフリー・低糖質」の給食。専属栄養士が管理するこの食事は、脳の炎症を抑え、子供たちの心身を内側から健やかにします。



校内のキッチン
校内のキッチン

【命の授業】 動物たちの世話をし、農園で土に触れる「ライフスキル」の授業。言葉を持たない動物や植物と心を通わせる時間は、教科書では教えられない「優しさ」と「責任感」を育みます。


4. 70%と30%の融合。海のような広い心へ

〜インクルーシブ教育の真実〜


生徒の構成は、障害を持つ子供が約70%、メインストリーム(健常)の子供が約30%。 しかし、この大自然の前では、そんな区分けは意味を持ちません。


スクリーンの中に閉じ込められ、呼吸が浅くなっていた現代っ子たち(メインストリーム)にとっても、この場所は「人間性の再生工場(リトリート)」です。 タバナンの海風を胸いっぱいに吸い込み、泥んこになって遊ぶ中で、子供たちは「生きている実感」を取り戻します。


ここでは、IEP(個別教育計画)に基づき、一人ひとりが「現在の自分」を祝福されます。 海がすべての川を受け入れるように、Sancayaはすべての子供たちの個性を受け入れ、その可能性を信じ抜きます。


5. 豊かさを循環させる「優しさ」の経済学

〜サンデー・ビーチ・クリーンと相互扶助〜


「絶景の学校」と聞くと、富裕層向けの排他的な場所を想像するかもしれません。 しかし、Sancayaはその真逆を行きます。


採用しているのは、クロス・サブシディ(相互扶助)モデル。 経済的に余裕のある家庭が適正な学費を支払うことで、地元の支援が必要な家庭の子供たちが奨学金で通える仕組みです。「独占(Exclusivity)」ではなく「人間性(Humanity)」。


そして毎週日曜日、子供たちは学校の目の前に広がる海へ出かけます。 「サンデー・サービス(ビーチクリーン)」。 自分たちを癒やしてくれる美しい海や川を、自分たちの手で守る。地域社会に貢献し、自然への感謝を行動で示すその姿は、未来のリーダーに必要な資質そのものです。

素敵な教室がずらっと並んでいてどこから見ても最高の景色
素敵な教室がずらっと並んでいてどこから見ても最高の景色

結論:世界で一番、深呼吸ができる学校

Sancaya Indonesiaは、単なる学校ではありません。 緑のライステラスと、青い海が出会う場所。 地球のエネルギーが交差するこのライフ・サンクチュアリ(命の聖域)で、子供たちは「知識」以上のものを学んでいます。


それは、自分の呼吸を整える方法。 他者と共に生きる喜び。 そして、水平線の向こう側に広がる、無限の可能性です。


バリ島・タバナン。海を見下ろすこの小さな教室から、世界で一番優しい「教育の未来」が始まっています。

学校見学も承っています。お気軽にお問合せください。

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